ダイオキシンの致死量(ちしりょう)
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1,致死量って何だろう。
簡単にいうとどれぐらいの量を飲むと,生き物が死んでしまうかということです。
車の「はいきガス」でも,ずっとすってしまうと死んでしまいます。
ちょっと,びっくりしますが,このことが分かっていると,物を家庭で燃やさないようになると
思いませんか。でも,車に乗らないことはできませんね。
その致死量をどうやって決めているかというと,毒物(どくぶつ)を飲んだ動物のうち,半分
が死んでしまう量で決めています。
半分の動物が死んでしまう量を半数致死量(はんすうちしりょう)というそうです。
たとえば,100ぴきの犬がいたとして,その犬,全部にダイオキシンを飲ませたとき,50ぴき
の犬が死んでしまう量を致死量としているということです。
2,動物によるちがい
同じ動物でも,生まれつきの体質によってちがいがあり,同じ量のどくでもしんでしまうものも
あれば,生きているものもいます。ですから,半数致死量という決まりを作っているんですね。
一般に,毒に対する抵抗力(ていこうりょく)は体重が多くなればなるほど強いそうです。やせ
ている人よりも太っている人の方が抵抗力があるということになります。
参考 一日に摂取(せっしゅ)してもいい量
この,一日摂取量も体重によって摂取してもよい量がちがいます。
体重の多い人の方が量が多くなります。
3,では,どれぐらいの量で死んでしまうのか。 
さて,ダイオキシンの中でもっとも毒性が強い,2378テトラクロロダイオキシンでの致死量は,
すべて,体重1kgあたりの量です。
モルモットで 0.6〜2.1μg(マイクログラム)
マウスで 114〜2570μg(マイクログラム)
ハムスターで 1157〜5051μg(マイクログラム)
ラットで 13〜340μg(マイクログラム)
サルで 50〜70μg(マイクログラム)
1マイクログラムは100万分の1g
動物によって,かなりの差がありますね。サルよりも,マウスやハムスターの方が
抵抗力があることになりますね。
人間の致死量は実験することができないので,分かっていません。人間で実験し
たら大変なことになってしまいます。